森林・木材のお得情報
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2022.11.22
皆さんは、DIYで何か木工作品を作りたいと思ったとき、どのようなものを作りたいと思いますか。ちょっとしたチェストや、本棚、カウンターなど、せっかくなら日常生活に役立って、長く使える丈夫なものを作りたいですよね。
この記事では、自分で木材を加工して、作品をつくりたいと考えている方に向けて、
について解説していきます。
木材や木材加工のコツをおさえて、より楽しいDIYライフにお役立ていただけたら幸いです。
目次
そもそも、なぜ木材加工が必要なのかというと、作品をより頑丈に、そして美しくするために必須だからです。例えば、小さなスノコのようなものであれば、天板となる板材と、それを支える根太となる角材を釘打ちして簡単に結合させることが出来ますが、本などの重いものを載せたり、カウンターのように角に丸みを持たせたりしたい場合には、木材加工が必要となってきます。木材加工といっても種類や道具も豊富で、どういった木材がありどのような加工方法があるのか大方知っておくことも重要です。
そこでまずは、木材の種類やその特徴について解説していきます。
DIY初心者の方は、もしかしたら「木材に種類なんてあるの?」と思うかもしれません。ですが、例えば魚には淡水魚と海水魚が、同じ植物である野菜にも葉野菜や根菜、実野菜などがありそれぞれ特徴が違うように、自然の素材である木にも多くの種類があり、さらに原料となる木材の加工の仕方によっても様々な木材製品が存在します。
それらの特徴を知って「適材適所」で木材を活かしていくことが重要です。
針葉樹はその名の通り葉が特徴的で一般的に細く細かく、先端が尖っているのが特徴です。日本ではスギやヒノキなど、林業として、「植えて、育てて、収穫して、使う」という木材生産を担う代表的な樹種です。広葉樹と比べて成長が早く、幹がまっすぐ伸びるので住宅の柱や梁といった大きく直線的な木材を生産するのに適しています。日本ではスギやヒノキが戦後に一斉にかつ大量に植樹された歴史があり、そして建築構造用の木材は基本針葉樹です。
針葉樹の特徴は、比較的柔らかく加工がしやすい反面、キズがつきやすいといったものがあります。
広葉樹は針葉樹より種類が多く、それぞれ異なる特徴をもっています。成長がゆっくりで年輪が密集し硬くて重い材のものもあれば、反対に早生樹のように早く育つ樹種などもあり、選択肢が豊富です。種類としてはケヤキやクルミ、クリやナラなどがあり、木目や木肌も多種多様です。また床材やテーブル材などで人気のあるウォールナットもクルミの仲間になります。
皆さんは、ホームセンターなどで売られている合板を横から見たことがあるでしょうか。実は複数の木材が貼り合わさってできているので、木材の層が見て取れます。このように、丸太そのままではなく、挽いたり剥いたりして木材特有の強度の異方性や膨潤収縮といった狂いを抑制するために生まれた建材を木質建材といいます。
木質建材が登場したことで、これまで難しかった大型の木造ドーム施設や中高層のビル建設も近年可能になってきました。
建築構造材に用いられる代表的な木質建材はCLT(Cross Laminated Timber)や集成材と呼ばれる材料で、CLTはひき板を繊維方向が直行するように積層させていくもので、大規模な木造建築を可能としました。集成材はひき板を繊維方向にそろえて圧着した木質建材で、大規模建築だけでなく、住宅や、カウンターなどの家具にも用いることができます。また、木材チップを粉状に繊維化して、板状に成型したMDFも家具などに用いられる木質建材です。
木材は身近に存在する丈夫で比較的加工がしやすい材料のため、古くから食器や櫛のような手に取るものから、タンスや仏壇などの大型家具、さらには家屋や社寺仏閣にいたるまで、あらゆる場面で活用されてきました。その活用の場に応じて多くの加工技術が必要となってきます。木の加工を大別すると、「切断する」「削る」「彫る」「磨く」などがあります。
ここでは、DIYでよく用いる加工技術をご紹介します。
DIYでテーブルやカウンターなどを製作したときに、天板の角が欠けてしまってトゲが刺さったり、ささくれが生じてけがをしてしまったりすると、せっかくのDIYも台無しになりかねません。それを防ぐためにも、表面の角を削り滑らかになるように加工するのが「面取り」といわれる加工です。
紙ヤスリや木工カンナでも角をそぎ落とすことで簡単に面取りができますが、曲線的なアール加工など少し特殊な加工をしたい場合には、電動トリマーなどの工具を用いると、より簡単に美しく仕上がるでしょう。
無垢の床材はぬくもりが感じられ、気持ち良いといった声をたまに耳にします。しかし、木材は吸放湿性材料のため、空気の乾燥によって木が収縮したり、膨張したりします。もし床材を板のまま並べていたら、この木の膨潤収縮効果によって床材がデコボコしてしまう危険性があります。
これを防ぐのが、しゃくり加工や、さね加工です。「しゃくる」とは「えぐる」という意味なので、一方の木を切り欠いて別の部材がそこに納まりやすくします。「さね」とは「実」と書き、木の実の中心にある硬いところ、というところから、板の中心に設ける突起部のことをいいます。これをオスメス(凸と凹)で組み合わせることで、ふたつの部材をすっぽりと組み合わせることができます。
表面加工とはその名の通り木材の表面を美しく滑らかにする加工です。製材したての木材やカットしたての部位は、表面が毛羽立っており、ザラザラしています。このままでは見た目も手触りも悪いので、カンナやヤスリで表面を滑らかにしていきます。また、あえて表面の凸凹を強調させ、木の表情や手触り、肌触りに変化をつける加工もあります。代表的なのは、「浮造り」や「なぐり」などがあり、浮造りはより木目を活かした肌触りを、なぐりは肌ざわりだけでなく陰影による木の美しさを楽しむことができます。
レーザー加工はレーザー光を木材に照射して、その熱で木を彫ったり、焼き切って木材を切断、穴あけする技術です。焼き目をつけるレーザー彫刻は焼き印を押したような仕上がりになり、とても細かく正確な表現が可能なので、表札や名刺といった手彫りでは不可能な細かい文字や絵を描くことができます。また、レーザーによる切断、穴あけでは細かな凹凸や曲線を描くことができるので、組木細工のような繊細な模様を表現したりすることができます。
木材を加工するためのもっとも原始的な道具は、斧です。縄文時代の日本の人々は、石斧を用いて木材を叩くようにして伐採し、加工していました。その後、古墳時代には鋸が、法隆寺が建造された飛鳥時代にはノミやカンナが登場したといわれており、木材加工の歴史とともに道具も進化を遂げてきました。
現在でもノミやカンナは使われていますが、ここではDIYで初心者でも簡単に扱える電動工具をご紹介します。これらの電動工具を使うときには、手作業でひとつひとつ作業していた遥か昔の先人たちの苦労に想いを馳せてみるのもまた面白いかもしれませんね。
電動ドライバーは、木材の穴あけやネジ締めなど、DIYでとても活躍してくれる道具です。キリやドライバーで手作業で穴をあけたりネジを締めたりしていると、それだけでかなり時間がかかってしまいます。その点、電動ドライバーは力も要らず電動でこれらの作業ができるので、疲労しないだけでなくスピードアップもはかることができます。最近では、アタッチメントをつければサンダーやノコギリとしても使える電動ドライバーもあるようで、DIYを初めてするという方も持っておいて損はない道具といえるでしょう。
電動サンダーは、サンドペーパーやディスクを高速で振動、回転させて木材の研磨や塗装はがしができる工具です。研磨そのものは紙やすりで手作業でもできますが、大きな面を手作業で磨くのは手間も労力もかかり、仕上がりにムラもできやすいので、より効率的に美しく仕上げるなら電動サンダーを活用するのがよいでしょう。電動サンダーには、ポピュラーなオービタルサンダー、円形パッドでより強力な研磨が可能なランダムサンダー、輪状のベルトによって研磨するベルトサンダーなどの種類があります。
電動ノコギリはブレードを電動で、高速で動かすことで木材を切断する工具です。やはり手ノコで切断するよりも素早く、簡単に木材をカットすることができます。刃を前後に動かすセーバーソーは手ノコの動きをそのまま電動工具で再現したもので、やや切断面が粗くなってしまうため、DIYで作品をつくるには直線的な切断ができる丸ノコや、曲線的な切断が得意なジグソーなどを使い分けるのがよいでしょう。いずれにしても、電動ノコギリは危険を伴う道具ですので使用する際には必ず安全対策を行ってください。
さて、これまではDIYでつくることを前提に木材の種類や加工、そのための道具についてご紹介してきましたが、より作品を美しく、丈夫に仕上げるためには、ときには必要に応じてその道のプロの力を借りるということも、よいかもしれません。
木材のプロに相談すると、自分では思いつかなかった解決方法や、より良い手段を提案してくれるかもしれません。
本記事では、DIYで木材を加工し作品を作りたいと思った方へ木材の種類やその加工方法について紹介してきました。
について、ご理解いただけましたでしょうか?
木材は様々な種類があり、加工も様々な種類があるため、自分だけでは解決できないときには、プロに相談するのもひとつの手です。
ぜひ、木を上手に生活に取り入れて、楽しいDIYライフを過ごしてくださいね。
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