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2023.7.14
火災を防ぐため、建物によっては建材としての使用が義務付けられている防火材。実は、防火材の中でも、能力の違いによって不燃材・準不燃材・難燃材と区分されているのをご存知でしょうか。
本記事では、
を紹介します。
目次
建物の火災を防ぐために設けられた「内装制限」では、不燃材・準不燃材・難燃材の使用が義務付けられています。
求められる条件は下記3つです。
不燃材・準不燃材・難燃材の違いは、これらの条件を満たせなくなったタイミング、つまり「燃え始めるまでの時間」のみです。下記の時間を維持できるかどうかで区分されます。
防火材料には、それぞれ建築基準法によって具体的なものが挙げられています。建築基準法で定められている不燃材料、準不燃材料、難燃材料の具体例を解説します。
不燃材料は、防火材料の中で最も性能が良いものです。下記のようなものが挙げられます。
上記以外の材料でも個別に加熱試験を行い、要件を満たすことができれば、不燃材料として認められます。
準不燃材料は、下記のようなものが挙げられます。
不燃材料と同様に、個別に試験を行い要件を満たせば、準不燃材料として認定されます。
難燃材料は下記のようなものが挙げられています。
個別に試験を行い要件を満たせば、難燃材料として認定されます。
防火材料の具体的な商品は下記のようなものが挙げられます。
株式会社翠豊の「もえーせん」は、ヒノキやスギを使用した不燃材料・不燃木材です。
内装制限をクリアするために木材以外の商品を使用すると、利用者や居住者に無機質な印象を与えてしまう可能性があります。もえーせんを使用すれば大規模な施設の壁や天井でも木材を使用することができ、温かい印象の建物になるでしょう。
主に羽目板、ルーバー、見切り材として使用されています。
吉田製材株式会社の「むくふねん」は、奈良県吉野産のヒノキやスギを使用した不燃・準不燃木材です。
製材メーカーとしての強みを活かし、規格品だけでなく、寸法や形状を自由にオーダーし建物にマッチするものも提供してくれます。また、ホウ酸系薬剤を注入しているため、防蟻・防腐効果もあります。
AGC株式会社の「アフレックス」は、-200℃から200℃まで対応可能な難燃材料です。
耐熱性だけでなく、耐薬品性、耐候性などの特徴から大規模なスポーツスタジアムの外装用フィルムに使用されています。光透過性も高いため、施設園芸や太陽電池の保護フィルムとしても使用されており、家屋や建物以外でも注目されている製品です。
不燃材・準不燃材・難燃材はどれも同じ防火材ですが、燃えにくさに大きな違いがあります。
内装制限をクリアするためには、使用する素材が重要になるため、性能の違いをきちんと把握しておきましょう。
また、不燃材料の中でも木材を使用したものも出てきているため、イメージに合った建築物、住居になるよう様々な製品を知っておくことが重要です。
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